シーズン12 第3回

【GOGO!県相】シーズン12「第3回」

放送内容

神奈川県立相模原高等学校の同窓会がお送りするラジオ番組「Go!Go! 県相」。シーズン12第3回の放送では、母校を卒業した後にダイナミックな一人旅を経験し、現在は相模原市の魅力を全国へ発信するリーダーとして活躍されている素晴らしい20期生(昭和52年生まれ世代)の先輩をスタジオにお迎えしました。
今回のゲストは、今年4月に相模原市役所の広報キャストの要として新設された「総合メディア戦略推進課」の初代課長を務められている遠藤恭代さんです。ご自身が多感な3年間を県相で過ごしただけでなく、なんとお子さんも同じ学び舎を卒業されたという、新旧の学校生活の魅力を誰よりもリアルに知る遠藤さんに、熱いイベントの思い出や異色のキャリアの原点についてたっぷりと伺いました。
この記事では、番組内で盛り上がったエピソードをピックアップしてお届けします。
強風のバレーボール大会と、天井に貼り巡らせた「手書き浮世絵模擬店」の熱気
高校時代の遠藤さんは、中央林間の自宅から毎日マウンテンバイク(自転車)を必死に漕いで、雪の日も休まず元気に通学していました 。イベントが大好きだった遠藤さんの記憶には、学年ごとに全く異なる鮮烈なシーンが焼き付いています 。
まず1年生の春に洗礼を受けたのが、現在でも形を変えて受け継がれている伝統の「新入生歓迎バレーボール大会」でした 。なぜか毎年、開催日になると猛烈な強風が吹き荒れ、グラウンド一面が激しい砂埃で真っ白になるのがお約束の過酷な環境でしたが、新しいクラスの仲間と無我夢中でボールを追いかけた時間は、学校生活に一気に馴染む最高のきっかけとなったそうです 。遠藤さんのお子さんが現役生だった頃には、上級生たちがクオリティの高い「仮装」をしてコートに立つ華やかな大会へと進化しており、我が子の写真を見ながら「随分お茶目に様変わりしたな」と目を細めていました 。
そして2年生の相翼祭(文化祭)では、クラスで挑戦した模擬店の装飾にクラス全員の情熱が爆発しました 。和食をテーマにした出し物のため、生徒たちが役割を分担して巨大な模造紙を床一面に広げ、死に物狂いでダイナミックな「浮世絵」を手書きで制作 。出来上がった大作を教室の蛍光灯が並ぶ天井に隙間なく貼り巡らせ、空間そのものを江戸の粋な世界観へとリニューアルさせました 。当時の実際の写真をスタジオに持ってきてくださいましたが、あまりの絵の完成度の高さと、青春をすべてぶつけたような熱気あふれる教室の光景に、パーソナリティの夏木さんも思わず驚嘆の声を上げていました 。
3年生の体育祭では、学年に関係なく誕生月ごとに春・夏・秋・冬のブロックに分かれる伝統の4大チーム戦に挑みました 。遠藤さんが所属したのは、当時「ダントツで歴史的に最弱、最下位記録を更新中」と言われていた不遇の冬組 。その年の大会では、絶対王者として9連覇の偉業に王手をかけていた最強の夏組の優勝を阻止するため、冬組の体育委員たちが中心となって緻密な作戦を立案 。結果は惜しくも2位となり、悲願の悲願の1位の座には一歩届かなかったものの、王者の連覇を止めるためにチームが一丸となって声を張り上げた感動は、今でも場面として鮮明に脳裏に残っています 。
10日目にガードレールへ激突!それでも諦めなかった「50ccでの日本一周バイク旅」
高校時代は女子部員がわずか2名、男子5名という非常にアットホームな環境の卓球部に所属し、県大会出場を果たすまで真摯にラケットを握っていた遠藤さん 。卒業後も30年以上にわたり、社会人になってからも一緒にスキーに出かけたり定期的に飲み会を開くほど、卓球部の同期とは一生モノの固い絆で結ばれています 。
そんな遠藤さんの人生を大きく広げることになった最大の転機が、國學院大學文学部を卒業した直後に訪れました 。当時、大好きな本に囲まれて働く「図書館の職員(司書)」になるという明確な夢を持っていた遠藤さん 。しかし公務員になってしまえば、長期間にわたって仕事を休んで旅に出ることは難しくなります 。そこで、「社会に出る前の今しかできない挑戦をしよう!」と一念発起し、アルバイトで必死にお金を貯め、250ccの中型バイクに荷物を満載して「日本一周の一人旅」へと颯爽と出発しました 。
しかし、旅の幕開けはあまりにも凄絶でした 。出発してわずか10日目、東北を北上して秋田県に差し掛かったところで、なんと操作を誤ってガードレールに正面から激突する大事故を起こしてしまいます 。愛車の中型バイクは大破し、普通の学生ならそこで心が折れて東京へ逃げ帰るところですが、県相で培った「根性」の引き出しはここからが本領発揮でした 。遠藤さんはなんと、事故を起こした現地の秋田のバイクショップで、その場で小さな「50ccのオフロードバイク(原付)」を男前に購入 。そのまま旅を継続し、北海道から新潟へ渡り、はるか南の鹿児島まで日本海側と太平洋側のルートをフルに網羅しながら、実に3ヶ月半にわたって原付のアクセルを全開にして日本一周のゴールを駆け抜けました 。
「新学校から大学へ進み、そのままストレートに企業に就職するのが当たり前だと思い込んでいた自分の小さな価値観が、あの過酷な旅の途中で出会った様々な人生を生きる人々との交流によって、肌で粉々に打ち砕かれました 。あの時の経験があったからこそ、どんな環境に身を置いても柔軟に人と対話できる強さが身についた」と語る遠藤さん 。帰国後に猛勉強して公務員試験を突破し、相模原市役所へ入職後は、青少年課や市民税課を経て、念願だった市立図書館の現場で通算13年半にわたり情報のハブとして大活躍 。その丁寧な仕事ぶりが讃えられ、この4月に新設された、SNSやメディアを駆使して相模原の魅力を大外へ能動的に売り込んでいく最重要セクション「総合メディア戦略推進課」の初代課長への抜擢へと繋がりました 。
毎日の通勤電車の降車駅をあえて変えながら、街の小さな変化や情報を五感でキャッチしている遠藤さんの柔和で抜群に話しやすいお人柄には、多感な時期を共に過ごした仲間たちへの温かいリクエスト曲として、お互いの人生の一山二山を労い合うメッセージが響き渡りました 。
【同窓会コーナー】廊下にせり出すプレハブ仮校舎と、1期生の「石拾い体育」伝説
番組後半の同窓会コーナーは、29期生の染谷公平さんと33期生の南篤史さんが担当し、5月22日に母校の会議室で開催されたばかりの「同窓会定期総会」のリアルなリポートをお届けしました 。
コロナ禍による行動制限が大幅に緩和されたことを受け、総会の冒頭では数年ぶりに役員や大先輩たちが一堂に会し、声を合わせて伝統の「校歌」の斉唱が復活 。「現役生の時は照れくさくて大声で歌うのがどこか恥ずかしかったけれど、40代を過ぎてあの空間で先輩方と一緒に喉を鳴らした校歌は、何とも言えない懐かしさと母校への愛着が一気にこみ上げてくる最高の瞬間だった」と南さんも大興奮 。
総会の手続きのために数年ぶりに校舎へ足を踏み入れた2人が何より度肝を抜かれたのが、現在校舎のA棟などで急ピッチで進められている「大規模な耐震補強工事」に伴う校内の劇的なビフォーアフターでした 。事務室や職員室があるお馴染みのエリアが完全に工事で隔離されており、「どこの入り口から入ればいいのか迷って、しばらく2人で校舎の周りをうろうろうろうろ不審者のように彷徨ってしまった(笑)」と染谷さん 。
ようやくグラウンド側へ回り込んで目にしたのは、かつて下駄箱へと繋がっていた緩やかなスロープ(勾配)のすぐ先のネットがあった場所に、巨大なビルさながらにそびえ立つ3階建ての「仮設のプレハブ校舎」の姿でした 。サッカー部OBである2人にとって、公式戦のフルコートが余裕で2面取れるほどの広大さを誇り、様々な地域大会の会場として重宝されていたあの自慢のグラウンドが、仮設校舎のせり出しによって大幅に狭くなっている現状には時代の変化を実感せざるを得ませんでした 。一方で、野球部の練習用ネットがより高くかさ上げされ、ピッチを照らす最新の夜間照明設備が明らかに増設されているなど、時代のトレンドに合わせた学校環境のアップデートも目撃しました 。
さらに、日曜日の静かな校内ですれ違った部活動中の現役生たちの「礼儀正しさ」にも深い感銘を受けたそうです 。「制服を着た文化系の女子生徒や、体館の裏から出てきた運動部の生徒たちが、フラフラと歩いている私たちのような見知らぬおじさんに対しても、一歩立ち止まって『こんにちは!』と非常に気持ちの良い、綺麗な挨拶を全員が当たり前のように返してくれた。自分たちの高校時代を振り返ると、あんなに大人に対して爽やかに挨拶ができていたか怪しいもの。冷節・審議・根性の教訓が、中身の人間教育として今も眩しいほど美しく引き継がれていることに、卒業生として誇らしくなった」と語りました 。
総会の後の懇親会では、出席されていた1期や2期の大先輩方から、もはや伝説とも言える開校当初の驚きのエピソードが明かされました 。今から60年前、住宅街など影も形もなく、ただ鬱蒼とした山の中にポツンと校舎だけが立ち上がった創立期の県相 。グラウンドの土は大きな石や建材がゴロゴロと転がる荒地だったため、当時の体育の授業といえば、まず生徒全員が横一列になって何ヶ月も黙々と目の前の石を拾い集める「石拾い」と、重いローラーを全員で引っ張って地面を平らにならす作業だけで時間が終わっていたそうです 。「グラウンドを作ることから自分たちでやらされた。あの頃は体育じゃなくて『土木体育』だったんだよ!」という先輩方の豪快な笑い話に触れ、まもなく学校全体で「創立60周年(還暦)」の大きな還暦の節目を迎える伝統校としての歴史の重みを、新会長に就任された14期の石井光さんをはじめとする新役員一同で改めて再確認する、大変有意義な一日となりました 。
【同窓会事務局からのお願い】
同窓会では、コロナ禍の緩和に伴い、卒業生同士の縦と横の絆を再び強固に繋ぎ直すため、クラス会、学年単位での同期会、部活動のOB・OG会を開催される幹事の皆さまに、案内状の通信費などの開催支援金として「1人当たり200円の補助金」を支給しています 。詳しい申請方法や、ゴルフコンペなどの新しい同窓会の形への活用についても公式ホームページに分かりやすく掲載されていますので、ぜひうまくチェックして仲間との再会に役立ててくださいね 。
また、12月1日の全国一斉発送に向けて、役員が各地の卒業生へ地道に取材を重ねて作成しているフルカラーの「同窓会広報誌」の編集作業がいよいよスタートしています 。実家からの引っ越しや転勤等で住所や氏名、連絡先が変わった方は、せっかくの母校の情報が宛先不明で本部に返送されてしまわないよう、同窓会ホームページ内の「住所変更フォーム」からお早めの登録更新をお願いいたします 。