シーズン12 第7回

【GOGO!県相】シーズン12「第7回」

放送内容

神奈川県立相模原高等学校の同窓会がお送りするラジオ番組「Go!Go! 県相」。今回の記事では、1期生から19期生まで多くの卒業生が生物の授業や部活動でお世話になり、今年2月に94歳で天国へと旅立たれた名物教員・露木廸孟先生の感動的なメモリアルエピソードをお届けします。
さらに番組後半では、地元の相模原で商売を営む33期生の常任理事・南篤史さんによる、笑いと切実な本音が詰まったワンマントークの模様をピックアップしてご紹介します。
1期生と穴を掘って植えたメタセコイア。開校準備教員としての露木廸孟先生の情熱
今年2月12日、94歳で静かに息を引き取られた露木廸孟先生 。昭和39年の開校準備期(2月)から昭和58年8月まで、約19年半にわたって県相の教壇に立ち続け、1期生から19期生までの膨大な生徒たちを愛情深く育て上げてくださいました 。
スタジオには、伊勢原の自宅で先生を最後まで看取られた長女であり、自身も県相の卒業生である13期生の露木充子さんがお越しくださいました 。
露木充子さんが見つけてくれた露木廸孟先生の古い手記には、何もないさら地から学校を作り上げていった創立期の凄まじいドラマが残されていました。当時、現在の場所に校舎が立ち上がったばかりのグラウンドは石や建築残材だらけだったため、露木廸孟先生は市役所の担当者や教員の仲間とともに、なんと相模原の米軍キャンプ(キャンプ座間)まで直接交渉に出向き、グラウンドを整備するための大型重機を借りてくるという破天荒な大仕事を成し遂げていたのです 。
さらに、1期生たちと一緒に汗を流してグラウンドの周りに穴を掘り、一本一本丁寧に植え付けたのが、今も学校のシンボルとして美しくそびえ立つ「メタセコイアの木」でした 。露木廸孟先生の母校への愛着は人一倍強く、亡くなる3年前の2019年のクリスマスイブには、歩行器を車に積んで久しぶりに県相へ来校 。正門の前に立ち、大きく立派に成長したメタセコイアの並木を見上げて「ああ、この木だ!」と涙を流して喜ばれていたそうです 。
職員会議での「速記」に、世界マジック大会での「南京玉すだれ」!多才すぎた猛烈教員
生物の授業では、教科書をただなぞるだけの退屈な講義ではなく、伊勢原の自宅で自らスズメを熱心に観察した生きたデータを織り交ぜるなど、生徒の知的好奇心を刺激する授業を展開していた露木廸孟先生 。同僚の先生からは、その凄まじい仕事への熱量から「猛烈社員」と評されるほど、教育に全てを捧げていました 。
そんな露木廸孟先生、実は授業以外でも驚くほど多才な一面を持っていました。当時の職員会議では、一言一句を漏らさず正確にメモを取るため、なんと独学で習得した「速記」の技術を駆使してノートを埋め尽くしていたそうです 。
さらにマジック(手品)の腕前もプロ級で、県相に在籍していた時期には、なんと帝国ホテルで開催された「世界マジシャンズ大会」に日本代表の伝統芸能プレイヤーとして出演 。ステージ上で見事な「南京玉すだれ」を披露し、その様子をお茶の間のテレビの画面を通じて家族一同でハラハラしながら見守ったという、スケールの大きな思い出を露木充子さんが明かしてくれました 。
授業の合間に、生徒たちにトランプのマジックを仕掛けて「ほら、このカードでしょう?」と驚かせたり、文化祭のステージで南京玉すだれを歌いながら演じてみせたりと、常に生徒と同じ目線で楽しませようとしてくれた温かいお人柄は、お世話になったすべてのOBの心に今も色鮮やかに生き続けています 。
「汚いんじゃない、古いんだ!」中二の娘の辛辣な一言に、33期・南篤史が物申す
番組後半の同窓会コーナーでは、常任理事の南篤史さん(33期)が1人きりでスタジオの文責を任され、独特の緩いノリでお話を展開しました 。
南さんには現在、中学2年生になる娘さんがいらっしゃいます 。お年頃を迎え、そろそろ高校受験の志望校を真剣に検討し始める時期です 。地元の相模原で暮らす中で、県相出身の同窓生ママたちから「県相は本当に自由で最高の学校だよ、楽しいよ!」という生の声をたくさん聞いていた娘さんは、幼い頃から「私も高校は県相に行きたいな」とずっと憧れを口にしていました 。塾の学力テストでも、現在の調子でコツコツ踏ん張れば十分に合格圏内を狙える位置にまで学力を伸ばしてきています 。
ところが先日、そんな娘さんが突然「……やっぱり県相に行くの、やめようかな」と言い出しました 。驚いた南さんが理由を尋ねると、返ってきたのは「だって、学校が汚いんだもん」という思春期ならではのリアルで辛辣な一言でした 。
南さんは思わず大慌てで「違う!汚いんじゃない、あれは古いんだよ!汚れているわけじゃないんだ!」と全力で弁護したそうです 。しかし、客観的に母校の設備を見渡してみると、娘さんの言い分にも一理あると苦笑いします。例えば水泳部のプールを外から指差してみると、敷地を囲むフェンスは完全にサビついて茶色に変色しており、後ろにある更衣室のブロック壁には、長年の雨風で黒いコケがびっしりとこびりついています 。「そりゃ、最近新校舎に建て替わって綺麗になった上溝高校や、モダンな総合高校(旧・相模大野高校)のピカピカな環境と比べられたら、中学生の目にはそう映るよなぁ」とポツリ 。
県立高校の予算は市の管轄ではなく「神奈川県」の予算で全県の学校をローテーションで修繕しているため、なかなか順番が回ってこないという大人の事情を解説しつつ、「ベビーブームの時代とは違って、これからは新聖(生まれた子供)の数が最初から減っている選ばれる高校しか生き残れない時代。早急に、あの天井が低くて独特な色をした古い体育館だけでも綺麗に直して、現役生や受験生たちが誇りを持てる環境にアップデートしてほしい!」と、母校の未来を想う熱い願いを語りました 。
飲み屋で出会った6期生の大先輩と、不審者に間違われないための「名刺大作戦」
夜にお酒を飲む機会が増えたという南さん、ある日馴染みのお店で、自分たちより先に来て1人で静かにお酒を嗜んでいる年配の男性を見かけました 。普段の若い頃なら2人だけの世界で会話を終わらせるところですが、大人になった今、「この店が好きなのかな」と何気なくそのおじさんに声をかけて会話を楽しんでいたところ、なんとその男性が県相の「6期生」の大先輩であることが判明しました 。年齢で言えば南さんの親世代ほども離れた大先輩ですが、「何期生ですか?」という質問から一瞬で縦の繋がりがスパッと成立し、「じゃあ〇〇先生知ってるか!」「あ、その先生は知らないです!」と、当時の共通の話題で猛烈に大盛り上がりしたそうです 。
このように、大人の社会の至る所に県相の強力なネットワークが潜んでいることを実感する一方で、南さんには同窓会広報担当としての「切実な悩み」があります。現在、このラジオ番組のゲストや同窓会報の記事に登場してくれる、20代半ばくらいの「若い期の卒業生」を必死に探しているのですが、役員メンバーだけの繋がりではどうしても限界があります 。
街で「あそこで喋っている24〜25歳くらいの輝かしい女性は県相出身らしいよ」という耳寄りな情報を得ても、42歳となった南さんがいきなりアポなしで突撃して「私、県相のOBなんですけどラジオに出てくれませんか?」と声をかけたら、どう考えても明らかに怪しい不審者事案です 。
そこで南さんは、自分の身元の公信性を担保し、相手に安心して自薦・他選の扉を叩いてもらうためのアイデアを思いつきました。それは、自分が同窓会の正規の役員(理事)であることを一発で証明できる「同窓会公式のビジネスカード(名刺)」を制作することです 。 「仕事の挨拶の際に、間違えたフリをして自分の会社の名刺と一緒にその同窓会カードをシュッと差し出してみる。相手が『あれ、これ何ですか?』と食いついてくれたら、しめたもの。実は私、同窓会の役員をやっていまして……と信頼性を持って県相トークを切り拓けるはず!」と、思いつきの企画を役員のグループラインに即座に流し、現在本部で真剣に検討を進めているという、ハラハラするような舞台裏を暴露してくれました 。
毎年12月30日には、19歳の頃から一歩も欠かさず続けているサッカー部の同期たちと橋本駅周辺で忘年会を開き、深夜にわざわざタクシーを捕まえて聖地「一発ラーメン」を食べて帰るのが人生最高のルーティンだと語る南さん 。「奥さんが実家に帰省しているのをいいことに、毎年内緒でむさ苦しいサッカー部の同級生たちを家に連れ帰って勝手にリビングに雑魚寝させています。これ、妻は絶対にラジオを聴いていないから言える秘密ですが、バレたらめっちゃ怒られます(笑)」と、何年経っても高校生の距離感に戻れる最高の友情を語り、新年の放送を賑やかに締めくくりました 。
【同窓会事務局からのお願い】
住所や氏名、連絡先が変更になった方は、細谷孝司さんたちが心を込めて作成し、12月1日に一斉発送された大切な同窓会報(新聞)を全国のご自宅へ確実にお届けするため、同窓会ホームページの「住所変更フォーム」よりお早めにお知らせください 。
また、クラス会や学年単位での同期会、部活動のOB・OG会を開催される幹事の皆さまには、同窓会から通信費の開催支援として「1人当たり200円の補助金」を支給しています 。規約や手続きの詳細はすべてホームページに掲載されていますので、ぜひ南さんのように一生モノの輪を広げるためにうまく活用してくださいね 。